本来、汗には、皮脂とともに、皮膚表面をラップのように覆い、細菌・花粉・ほこりなどの刺激を防いだり、細菌の感染・増殖を抑える働きがあります。また、汗をかく事で、身体の余分な熱や老廃物を排泄する働きもあります。風邪で熱がある時には、体内の過剰な熱を汗とともに外に出すことで体温の調節をします。
汗により痒みを引き起こす原因は2つあります。1つ目は、汗に含まれる成分が、刺激性の成分に変化し、皮膚を刺激するために痒くなります。あせもも同じ原因と考えられます。2つ目は、多量の汗が皮膚表面にある皮脂膜を洗い流したために、外からの刺激を受けやすくなり痒くなります。
どちらの場合でも適切なケアを行うことで、汗による痒みを軽減、抑制することが出来ます。ご自宅ではシャワーやお風呂で汗を洗い流し、皮膚を清潔に保ちましょう。入浴後の乾燥が気になる場合には、水分が逃げないように薄くクリームを塗ります。外出先ではタオルでこまめに汗を拭き取るようにしましょう。
汗を適度にかく事で、皮膚表面も身体の中も、健康的に保つことが出来ます。日常生活で注意することは、冷房の効いている場所に長時間いたり、運動不足が続いたりする事で、身体が汗をかきにくくなり、皮膚に余分な熱がこもりがちな体質になることです。
自然に発汗ができるような環境作りを心掛けましょう。冷房の設定温度を下げ過ぎないようにする事、或いは、上着を1枚羽織り身体が冷えすぎないようにしましょう。また、散歩などで軽く汗を流すのも良いでしょう。
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