健康な人の基礎体温は36.6℃前後で、この場合、細胞の新陳代謝も活発で、健康的で活動的です。朝起きたときの体温が35.5℃前後である場合を低体温といい、免疫力や基礎代謝、体内での酵素の働きが低下しています。血液の流れも悪くなるため、さらに体温が下がることになります。体温が1℃下がると免疫力は37%、基礎代謝は12%、体内酵素活性は50%も下がると言われています。免疫力は胃腸と関係が深く、低体温の場合、腸内環境も悪くなり悪玉菌が活発となるため便秘を伴うこともあります。
まず、偏った食事や加工食品の摂りすぎなどによるビタミン、ミネラルの不足が挙げられます。過度のダイエットだけでも低体温を引き起こしますが、ダイエットによりホルモンバランスも崩れるためさら体温の低下を進行させます。また、冷暖房が整い住みやすい環境になったため、体温調節が上手に出来ないことも挙げられます。その他にも運動不足や喫煙、ストレスなども原因と言われています。
冷えについて色々な考え方があります。血液は身体全体を養い温める作用があり、冷えとは密接な関係があります。また、冷たいものや生物を簡単に摂ることが出来るようになったため胃腸が冷えてしまい全身の冷えにつながると考えられます。また、年齢とともに身体を温める元となる部分(腎)の機能が低下していくことも原因として考えられます。
食べ物によって身体を温めたり、冷やしたりする効果があります。例えば、生姜や玉葱、紫蘇、にんにく、シナモンなどは身体を温めます。反対にきゅうりやトマト、スイカなど主に夏に収穫される野菜などは身体の熱を冷まします。低体温の場合は新陳代謝、免疫力を向上させることを目的として身体を温めるものを摂るといいでしょう。ただし、アトピー性皮膚炎の皮膚症状が熱を持った赤みのある場合は、避けたほうがいいでしょう。身体は冷えているのに皮膚の部分は熱を帯びているといった場合は、温めるものを摂って構いません。
冷えによって血液の流れが悪くなるため手足の冷えは感じやすいものです。手足のみを温めるのではなく、身体の中心部分、腰の辺りも一緒に温めるとより効果的です。お風呂に入って温まるのも考えられますが、長時間入浴することにより乾燥の原因となるためアトピー性皮膚炎の場合は、10分程度にする方がいいでしょう。そのときの温度は体温と同じくらいが適しています。
Copyright (C) 2009 Shiomi-no Mori All Rights Reserved.