人間のからだには、もともと異物が体内に入るのを防ぐ作用が備わっています。目や鼻にはいったものは、涙や鼻水によって、口から入ったゴミなどは、せきやタンと一緒に外に出されます。こうして外部の異物からからだを守っていますが、体質的に弱い部分に異物が侵入したり、異物の量が多すぎる場合には、その作用が過剰に起こり、アレルギー反応が起こります。それでは、アレルギーを起こさないために日常の生活でどんな点に注意するべきなのでしょうか?
アトピー性皮膚炎の子供の場合、湿疹がひどいときは、下半身だけの入浴にして、清潔にしておくとよいでしょう。成人の場合は薬湯や温泉、特に硫黄泉はさけましょう。また、せっけんは皮脂を落とし、乾燥のかゆみの原因になるので、適切な洗浄料を選ぶようにしましょう。
木綿はアレルギーを起こしにくい繊維です。肌着は木綿にし、ウールはかゆみの原因に、絹はアレルギーの原因になる物質が含まれているので避けたほうがよく、ナイロンもよくありません。
新しい衣類を身につけるときには、まず水洗いし、しみ抜きやクリーニングをしたものは、充分風をあててから着用しましょう。
アレルギーを引き起こす原因物質のうち、最も身近にあるのが、ハウスダストやダニ、ペットの毛などです。アルミサッシで密閉された部屋は、ホコリの逃げ場がありません。掃除と換気を充分に行ないましょう。
アレルギー体質の改善には、肺を中心とした臓器を強くしなければなりません。肺は呼吸をつかさどり、皮膚からも呼吸をしているため、皮膚の鍛錬は肺の強化につながります。適度な日光浴や運動、乾布まさつなど、日頃から皮膚を強くするように心掛けましょう。
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