大高酵素は昭和54年より「伊達・小樽工場研修見学会」を開始しました。大高酵素がどんな行程を経てつくられ、育てられるのか。本来、企業秘密であるものを全てオープンにして、大高酵素がなんたるかをより多くの人たちに知ってもらうために、今日に至るまで、40年近く、見学会を行ってきました。今回は大高酵素の伊達工場の様子をご紹介します。
大高酵素の伊達工場を訪問してきました。伊達工場の周囲には広大な自社農場や試験農場が広がっています。原料となる赤クローバーやタンポポなど、生命力の強い原料を北海道の大地で育てています。
大高酵素の生みの親、大高登先生。大高酵素の工場の方も大歓迎。
原料の休眠貯蔵庫。中は温度の違う3つの部屋に分かれており、植物の細胞代謝を抑えるために、最適な温度の部屋で貯蔵されています。
主役はみずみずしい野菜たち。生命力あふれる沢山の野菜、果物。どれも新鮮なみずみずしさが伝わってきます。
仕込みの原料は新鮮なものを使うため、季節によって使う材料が多少異なります。仕込みには「春仕込み」と「秋仕込み」があるそうです。
セロリ、ニンジン、蓮根、ゴボウ、ニンニク、たまねぎ。休眠貯蔵庫のおかげで、みんな新鮮さが保たれています。
トマト、ピーマン、なす、レタス、キャベツ、きゅうり、アスパラガス、バナナなどなど。本当に美味しそうな野菜達。
クマザサ、スギ葉、ニラ、イタドリの若芽。54種類の植物から大切な生命を頂きます。生命力あふれるこれらの原料から、強い酵素が作られます。
天と地の恵みを受けた「エンドウモヤシ」、案内して頂いた大高酵素の杉森会長のモヤシの説明は力が入ります。大地の息吹と会長の熱意?を取り入れて、エンドウモヤシもすくすく成長。
仕込み作業が始まります。黄色いカゴ一つの原料がカットされ、てんさい糖をまぶして杉樽一つにおさまります。
杉樽の一番下には塩、杉、トド松。熊笹が敷かれ、杉樽の準備は完了。
仕込み作業の職人さん。大高酵素作りに誇りを持っています。原料を切る機械に、手際よく、決められた順番で入れていきます。
カットした原料に、てんさい糖をまぶして、杉樽に仕込んでいきます。上から押しつけず、優しくてんさい糖で覆います。
「てんさい糖」にまぶすのは、糖の浸透圧で細胞を壊さず、植物が発散した芳香物質やエキスを見事に取り出せるからです。発見した大高先生、すごいです。
杉樽で仕込みの後は7日間寝かせます。自然抽出室は清浄な空気が満ちています。
床はたくさんのパイプ通して、大地の息吹を巡らせています。下からの蒸気により、春から夏を、天井からの冷気により、秋から冬を再現させ、一日のうちで二度の四季をめぐらせます。このような環境づくりをする事でOE酵母菌が棲息しやすくなるそうです。
仕込みから一週間後、抽出液を取り出します。揚げ作業といいます。液量を増やしたり、微量成分を取り出すには絞ることで解決しますが、大切なのは植物の生命を抽出液に託すこと、絞らず自然にまかせるそうです。
取り出した後の杉樽の中には残雪のように、てんさい糖が残っていました。これはエキスを十分に抽出した証拠です。
抽出後の原料を試食します。食感は変わらず、香りがない?不思議な味?でした。
抽出液はタンク内で長期間熟成させます。てんさい糖は醗酵によりブドウ糖と果糖に分解されます。原材料、杉樽、環境由来の様々な微生物がタンクの中で栄枯盛衰のドラマを繰り広げます。
微生物にとっての6か月間は人間の時間で1万年に相当するそうです。醗酵熟成の部屋は人の腸内温度と同じ37度、体に優しい大高酵素がこうして出来上がるんですね。
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