スタッフ紹介
健康状態が良くなると自然と心も晴れやかになり、表情も和らいできます。その笑顔は、お客様を取り巻く人々に伝っていきます。私たちは、お客様のお悩みや辛さなどをしっかりと感じながら、一人一人に合わせたご提案をさせて頂きます。その後に広がる輝かしい未来のためにしおみの杜は、お客様の笑顔を生みだす場所でありたいと願っています。
スタッフプロフィール
店長 守屋和美(薬剤師)
出身:1967年愛知県生まれ
趣味:落語、お菓子作り
静岡薬科大学薬学部を卒業後、大手外資系製薬メーカーに入社。新薬の研究を通して、医薬品開発に従事する中、対症療法などの西洋医学の手法に疑問を感じるようになる。
自身、長年の咳を患っていたが、漢方を服用して3日で完治してしまうという貴重な経験をする。この経験をきっかけに、中国医学の有用性と必要性を感じ、中医師を志すようになる。1995年から上海中医薬大学にて中医学、中薬学を学び、曙光病院及び龍華病院にて、中医臨床の経験を積む。
帰国後は、イクヂ天心堂薬局(愛知県)、杏林堂薬局(東京都)、しおみ薬局(東京都)にて、中医の実践を行う。得意とする分野は皮膚科と婦人科。懇切丁寧なカウンセリングスタイルには定評がある。
現在、漢方薬舗しおみの杜の店長として、中医学を中心にした漢方相談、トラブル肌相談、ファスティング指導、生活改善など幅広い視点から、地域医療の向上に取り組んでいる。
中医学を日本の皆様へ
私は1993年から埼玉県の日中友好協会を通じて、中国の河南省鄭州へ語学留学する機会に恵まれました。私は、この中国留学で、中国の漢方医学、つまり中医学に触れることができました。
私は恥ずかしい話ですが、かねがね水虫に悩まされていました。様々な塗り薬を試しましたが、なかなか改善しません。ある日、鄭州大学の校外を散策していると「薬房」と書かれた看板があり、そっと覗くと、たくさんの引き出しがあり、種々多様な生薬名のラベルが貼ってあります。私は大変興味が湧き、日本から漢方に関する書籍を一冊取り寄せました。
早速、「水虫」の項を開き、自分の症状に合うものを探していると、どうも「消風散」というものが適していると分かりました。消風散の生薬の組成を漢字でメモし、例の「薬房」に渡すと、かなり怪訝な様子(当時はまだ日本人が珍しかった!)で見られましたが、それぞれの生薬を茶色の紙に包み、紐でくくり、販売してくれました。土瓶と秤、電熱器も買い、生薬を煎じる日々が始まりました。
その当時、足に水虫だけでなく、眼にはものもらい(かなり大きい!)を患っていました。服用を始めるとものもらいが徐々に小さくなり、3日後にはすっかり治ってしまいました。私はこの変化をみて、この薬の効果を実感し、継続して服用することにしました。そして服用すること1カ月、今まで何をやっても治らなかった、あの忌々しい水虫がすっかりきれいに治ってしまいました。以来、再発することもありません。
私は、この体験がきっかけで漢方薬に興味が湧き、上海中医薬大学の中薬学部で、生薬の鑑定や分析を、現地の本科生と一緒に本格的に学ぶことになりました。中薬学部では日本人として初めて卒業する栄誉にも預かりました。
中医学は陰陽五行学説など、西洋医学の中で暮らす日本人にとっては、哲学的で、もしかしたら理解に苦しむ医学かもしれません。しかし、長い年月を経て、現在の中国に堂々と存在する中医学は、明瞭な理論体系と治療体系があります。中医学の特長は、整体観に基づき、根本的な治療を試みる点です。私の水虫は西洋医学で治すことはできませんでしたが、漢方の服用で完治しました。皮膚表面の菌を外側から対処するだけでなく、体の内側から働きかけることが奏功し、足の水虫だけでなく、眼のものもらいにも効いたのではないでしょうか。
私たちは中医学を日本の皆様にもっと知ってもらいたいと考えています。普段の生活の中に、食養生や生薬など中医学の知恵を取り入れ、家庭医学を充実させることは、増え続ける医療費の削減や要介護者の抑制にもつながる対策になります。漢方薬舗しおみの杜を通じて、一人でも多くの方の未来が輝き、またその方を取り巻く家庭も明るく輝くことを切に願います。
代表取締役 高堀 亮太郎